南岸低気圧が来るとようやくしっかり雪が降ります。
そして本格的に雪が降るとモノクロームの世界へと変わります。
普段は藍や碧の西湖も鉛色に変わります。
森を歩いても湖畔を歩いても動物の足跡はありません。
生き物の気配はなく、ただ静かに雪だけが降っています。
その中で雪を踏む自分の足音と息遣いだけが聞こえます。
動物達は木や岩の陰などに隠れて、じっと雪が止むのを待っているのでしょう。
生き物としての正解は「家でじっとしている」なのかもしれません。
でもやはりたまにしか降らない雪ではウキウキして外へ出てしまいます。
夕方、雪が止みました。
鹿の群れが山から湖の方へ降りていきます。
動物達が動き出したようです。